キリコムフォトレタッチ担当です。

切り抜き作業やお見積りに関するご連絡などを通じて、
日々業務のなかでお客様とやり取りをさせていただくことが多くあります。

そのなかで作業後の仕上がりに対して明確なイメージをお持ちであるにもかかわらず、
それを言葉で伝えることに難しさを抱かれている方をしばしお見かけします。

「オンラインショップ用に商品画像を切り抜きしてほしいが、
どのように指示をすればよいかわからない」
「切り抜きと切り取りの違いがよくわからない」
「なぜ切り抜き後の背景が白くなるのか?」

「切り抜きって具体的に何をどうすることなのか?」
「切り抜くと結局、何がどうなるのか?」

今回はそのようなことを明確にしていきたいとおもいます。

1. 「切り抜き」という言葉の意味

文字通り「切って抜く作業のこと」ですが、一体なにを切って抜くのでしょうか。
いろいろありますが、その多くは「もの」なのではないかと思います。

「もの」にはいろいろあります。コップ・衣服・アクセサリーや家具など、
これを他の画像と組み合わせたりオンラインショップなどに載せよう、となると、
ほしいもの以外の部分(背景など)が邪魔になります。
なので、これらの「もの」だけを写真のなかから取り出すことが必要になります。
この取り出す作業が「切り抜き」です。

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切り抜きは対象物のアウトライン(輪郭)をなぞって切っていきます。
このアウトラインをなぞりながら選択範囲を取得する処理については、
前回お話しした自動選択ツールやペンツールなどを使用して行われます。

2. トリミングとの違い

「切り取り」は「トリミング」とも呼ばれることがあります。
ほしいもののアウトラインをなぞって切りながら取り出すのとは異なり、
画像のなかにある余分な領域をざっくりと広く裁ち落としてしまうのがトリミングです。

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3. 切り抜かれるとどうなるのか(紙の切り抜きと、ファイルの切り抜きの違い)

デジタル上とアナログ上では、切り抜かれたあとのイメージにすこし違いが出ます。

[ 1 ] 紙の切り抜き

上の図をご覧いただければ一目瞭然なのですが、切り抜いたものだけが残ります。

[ 2 ] デジタルの切り抜き

デジタルで切り抜き作業をすると、切り抜きした部分以外の領域が白色で塗りつぶされます。
単純にこれはPC上のカラー表示におけるルールの問題で、PCでは「データがなにもない状態」を白色で表すことになっているからです。

画像の使用先が白い背景のある場所であれば問題ないですが、
他色の背景や画像同士を重ねて使用したいときに、このような仕様が邪魔になる場合があります。

PNG・PSDファイルに限り、この背景を白色ではなく透明にした状態で切り抜きを行い、保存することができます。
ただし、デジタルでは透明色はデータとして扱われるため、
背景透明の切り抜きを行った画像についてはファイルサイズが大きくなります。
背景白の切り抜き画像と比べると、平均的に2~3MBの開きが生じていることが多いかと思います。

そのため、600KBのJPGを背景透明PSDで切り抜きしたら3MBになった、ということはよくあります。
ほぼ、この2.94MBは透明部分とレイヤー情報とファイルに関する情報(メタデータ)です。

4. まとめ

1. 切り抜きとは、ある特定の「もの」を絵や写真のなかから切って取り出すこと
2. デジタルデータで切り抜きをすると、切り抜いたものの背景が白か透明になる